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- 2018/11/22
ハウスコム職業体験「一方通行の地域貢献は長続きしない。私たちも中学生から学ばなくてはなりません」ハウスコム株式会社 上小田井店
ハウスコム上小田井店では、北名古屋市立白木中学校の生徒を受け入れ、11月13日〜15日までの3日間の日程で職業体験を行いました。
実は上小田井店の三島店長と白木中学校の担当教員の方は、どちらも上小田井地元の同級生で、夏休みに同窓会で再開した際に職業体験の相談を受け、ハウスコムが正式に協力する運びとなったのです。
普段ハウスコムは、家主様を始めとした地域の中高年の方との接点は非常に多くありますが、一方でこれまで10代の若年層との接点はほとんどありませんでした。
ハウスコムは現在、社をあげて新しい取り組みに挑戦しており、それらの取り組みの一つとして今回、職業体験の受け入れを決めました。
どんな仕事も見える部分は2割未満。8割以上が裏方仕事によって支えられている。
毎年、この時期になると全国の中学生がいろいろなお店で職業体験を行うのですが、不動産業界は個人情報を取り扱っていますし、来店されるお客様のプライバシーの観点から、職業体験の受け入れは難しいと考えられてきたんですよ。
でも、ハウスコムは会社全体として今どんどん新しいことに挑戦していて、今やっている業務を一度すべて見直して、中学生の受け入れができないか検討したんです。
すると、当初は受け入れが難しいと思い込んでいたものが、実は個人情報やプライバシーに関わる業務は全体の2割程度で、それらを除けば、中学生が体験できる業務がたくさんあることに気がついたんですよ。
そうやって今回受け入れた中学生たちには、普段の業務に近いことを体験してもらいます。
例えば、これから物件の大家さんにご挨拶に行って、その後、いくつかの物件に実際に足を運んで写真を撮りにいく予定です。
中学生が想像する仕事風景というと、オフィスでカチャカチャとパソコン作業という光景をイメージしがちですが、実際には人と会ったり物件の写真を撮ったりと裏方作業がたくさんあるんですね。
むしろ、実際に見えている部分というのはかなり少ないんです。例えば、お店やサイトに掲載されている物件情報は、スタッフが実際に物件に足を運んで写真を撮っています。
一つの物件情報を掲載するために、大家さんとコミュケーションをとって、現地に赴き写真撮影、そして帰ってきて情報を整理するなど、見えている部分は全体の2割もなくて、8割以上は見えない裏方仕事だということを知ってほしかったんです。
恐らくこの考え方はどの仕事にも通ずるものだと思うんです。どんな仕事でも、見える部分というのは全体のほんの一部だということを中学生たちに体験を通して学んでもらいました。
中学生に教えるだけでなく、ハウスコムも中学生から学ぶ。継続的な関係を築くためには双方にメリットがなくてはならない。
でも実は、学んでいるのは中学生たちだけではなく、われわれも同様に学ばせていただいているんです。
私たちは常にビジネスの視点で物事を考えるためどうしても「予算」という枠の中に思考が収まってしまいがちですが、“良い意味で”何も知らない中学生たちは、そういったお金の部分を度外視して物事を考えるため、思わぬ発見があったりすんですよ。
それに中学生たちを迎え入れるということは地域への接点が一つ増えることにも繋がります。
私たちはお客様に地域の情報を提供する立場にあるため、常にアンテナを張って地域で起きていることに注意を向けています。そんな地域の中でも、特に学校には地域の最新の情報がつまっているんですよ。
先日、私の子どもが通う小学校を訪問して先生や保護者の方とお話させて頂いた際、われわれ不動産会社の視点では知りえない地域の情報をたくさん耳にしたんです。
そういった情報は何か学校と接点がないと手に入れることができませんし、子どもたちが学校を卒業した後も長期的な関係性を築いていくためには、少しずつ時間をかけて信頼を積み重ねる必要があると思います。
その意味では、中学生を受け入れて地域の中学校に貢献することも方法の一つだと言えるのかもしれませんね。
今回の職業体験を通して社会貢献に関する自分の考えがまとまったように感じます。
よく地域貢献が大切だと言われ、ハウスコムも社をあげて地域貢献を目指していますが、少し厳しい言い方をすると、われわれは慈善団体ではないので、手を差し伸べるばかりで、こちら側にメリットがない活動を継続することはどうしても難しいのです。
実際、どちらかが一方的に犠牲を払って何かを提供し続けるというのは持続可能な姿勢ではありませんし、一過性のイベントにしかならないと思うのです。それではもったいないですよ。
でも、今回の職業体験では普段あまり接点のない地域の中学生から得られたものは非常に大きかったと改めて思いますね。
初めての試みで前例がないものですから、一から職業体験プログラムを考えたので至らない部分がたくさんあったかもしれませんが、今後もこういった活動を続けていくためには、互いに学び合い、双方にメリットが生まれるよう工夫していかなくてはなりません。
今回ハウスコムの店舗で初めて中学生の職業体験を受け入れた上小田井店を起点として、今後、他の店舗でもこうした取り組みが広がると面白くなりそうです。
来年も中学生の皆さんをハウスコム店舗に迎え入れ、共に学び合うことを心待ちにしております。