「そっとしておいてほしい」シングルファミリーのみなさんにお節介を焼く。「シンママシンパパ プロジェクト」

昨年秋にスタートした「シンママシンパパ プロジェクト」は、ハウスコムで働いているシングルファミリーがお互いに交流を深めながら、会社全体においても、シングルファミリーがもっと親しみやすい存在になれるようにと活動しています。

事実だけを述べるなら、シングルファミリーが目立たない存在だったのは一昔も二昔も前の話です。

結婚したカップルのうち、3組に1組はシングルファミリーになるという今の世の中、子どもが中高生くらいになる頃には、クラスの3分の1がシングルファミリーということも出てきます。

子どもが成長するにつれ、子どもの世界にはシングルファミリーの割合がどんどん増える。

シングルファミリーが増加し、シングルファミリーに対する周りの目は柔らいできているというのは確かですが、それでも、シングルファミリーである当人の立場としては、「そっとしておいてほしい」というのが今も昔も変わらない、正直な気持ちだと思います。

私たちも子どもが独り立ちしている今だから笑って話をできるだけで、シングルファミリーになってそんなに時間が経っていない、子育ての真っ只中にあった時には、シングルファミリーであることを誰にも触れられたくないと思っていました。

けれど、特に不動産賃貸業のように、土日休みではないサービス業に就いていると、同じような状況にいる人たちと情報を共有したり、悩みを打ち明けあったりする機会はどうしても少なくなってしまうんですね。

入学式に行くことができなかったり、子どもと会話すらできない日が何日も続いたこともあったりで…。今でも当時のことを振り返ろうとしようものなら、咄嗟に「思い出したくない」と叫びたくなってしまうほどです。

けれど悪いことばかりではなくて、シングルファミリーの場合、子どもに手をかけすぎることがありませんから、子どもに対して多くを求めず、「人に迷惑をかけない人に育ってくれればいいよ」というような子育てができるという面もあります。

今回の「シンママシンパパ プロジェクト」ではシングルファミリーとしてたくさん悩んできて一段落している先輩たちが、大変だった頃の自分たちのように悩んでいるシングルファミリーのために、少しでも力になれることがあるのではないかとも思っています。

「ちゃんと働く人」であればどんな人でもいい、というのがハウスコム。

「シンママシンパパ プロジェクト」のまず最初の活動として、昨年11月に本社にシングルファミリーの社員が10名ほど集まり、それぞれに思うことや働きかけられることのアイデアを出し合いました。

その中には、「店舗のみんなへ感謝の気持ち、ありがとうを伝えよう」というものもあり、そういった店舗での感謝の言葉を出発点として、シングルファミリーへの社内の理解が浸透していけばいいなと思います。

私たちもそうでしたが、ハウスコムで働いているシングルファミリーのお話をうかがっていると、シングルファミリーになってから一番困ったのは就職活動だったという声は少なくないんですね。

小さな子どもを抱えての就職活動はとても厳しいものです。

ところが、ハウスコムの面接ではこちらの事情を伝えても、「資格を持っているかどうか」でしか合否が左右されなかったり、中には面接官から「あなたのような人に働く場をあげたい」と言われ、実際に採用になったというケースもありました。

もう何年も前から、「ちゃんと働く人であればどんな人でもいい」というのがハウスコムなんですよね。

会社に入った後も、シングルファミリーとして特別扱いされず、分け隔てなく自分が必要とされている空気があります。

例えば、時短勤務という選択肢もありますが、これも時間が欲しいという人にとっての働き方なわけであり、シングルファミリーでもそうでなくても働く人の意思で選択するものとして考えることがハウスコムでは自然なんです。

ハウスコムはシングルファミリー応援団体のサポーターとして認定されました。

先日パシフィコ横浜で、創立20周年記念式典ハウスコム『感謝祭』を開催した際には、会場内に設けられたキッズスペースの一角を、「シンママシンパパ プロジェクト」によるフォトレターのコーナーにしました。

普段、私たちの働いている姿というのを子どもが目にする機会はありませんよね。

そこで、ハウスコムで働くシングルファミリーの方が仕事中の自分の姿を写真に撮り、その写真を子どもに見せて子どもにメッセージを書いてもらうというのがフォトレターの企画です。

自分の働いている姿を撮ってもらうというのは気軽にできることではなかったと、反省すべきところも多かった今回の企画ですが、最終的には11枚のフォトレターが集まりました。

この11枚のフォトレターを介して、11組の親子に会話の機会をつくることができたのであれば嬉しいですね。

社内だけではなく、「シンママシンパパ プロジェクト」は社外的にも活動を広げています。

一段落した社外的な取り組みとしては、「ハートフルファミリー」という、シングルファミリーを応援する団体の認定を受けたことが挙げられます。「ハートフルファミリー」は、hartfullbank.comというシングルファミリーを応援する情報サイトを運営しているんですね。

その中で、「ハートフルファミリー」のサポーターとしてハウスコムの企業情報や採用情報が掲載されており、また、シングルファミリーの住まい探しをサポートしている場としてハウスコムの店舗が紹介されているんです。

また、社外的な取り組みとして、これから考えていることの一つには、厚生省の「はたらく母子家庭・父子家庭応援企業表彰」に向けての活動がありますが、いくつかの条件が掲げられていますので、一つ一つ着実に進めていければと思います。

“対お客様”の普段の仕事とは違って、社内プロジェクトは失敗しても「次はこうしよう」というふうに柔軟に考えることができるので、どんどんチャレンジしていきたいですね。

とはいえ、プロジェクトの参加者がまだまだ少ないので、まずは「シンママシンパパ プロジェクト」の存在を社内で広く知っていただけるように活動をしながら、シングルファミリーの方々の意見やアイデアをどんどん集めていきたいと思います。

多様な人と結びついて、会社も人も成長する。

昨年から、水曜日の午後はプロジェクトの活動をする時間となっています。

これまで店舗内の人たちなど、決まった人としか関わりのなかった私たちとしては、プロジェクトがなければ接することのなかった人たちと知り合うこのできる、とても大切な時間でもあります。

社内プロジェクトを通じて、エリアや役職などの垣根を取り払った横のつながりが生まれていくんですね。

ハウスコムという会社は、地域とつながろうとしている店舗の活動だけでなく、社内においても、多様な人の結びつく場になっていこうとしているのだなという実感が湧いてきます。

ハウスコムでは現在、35名ほどのシングルファミリーの方が働いています。

外国人や女性の雇用と同じように、シングルファミリーも会社に多様性をつくるものの一つとして、シングルファミリーであるからこそわかることや思いつくことなどを発信し、ハウスコムで働いているシングルファミリーの方たちが会社とともに成長していけるような環境がつくれるといいですよね。

子どもが巣立ってしまったシングルファミリーOGの私たちは、会社に感謝を伝えたい、恩返しをしたいという気持ちをエネルギーにして「シンママシンパパ プロジェクト」を動かしながら、働くシングルファミリーの輪をもっともっと広げていきたいと思います。

【インタビュー】

●業務部 総務グループ  金子英子さん

●人材開発室 インターナル・マーケティンググループ 佐藤千春さん

  • Share
  • Twitter
  • Facebook
  • LINE

オススメの記事

2019/12/10

リアルからテクノロジー、そして、またリアルへ「オールジャパンでGAFAに適応する」

2019/11/11

社内の多様性こそが、お客様の多様性に繋がる。

2019/10/07

新入社員内定式「経験がないことが若い人達の強み。新しい発想は若い人達からしか生まれない。」