八王子店・池 ひかり「『今』を必死に生きる犬と、過去と未来に振り回されている人間」ハウスコム株式会社 – 店舗コラム – Vol.14

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私の座右の銘は、高校の部活動の恩師に頂いた「タイミングを逃すな」という言葉である。正しい行動、求められている行動、そしてすべき行動など同じ事をするにもタイミングを間違えると結果が全く逆になってしまうことがあるのではないだろうか。

私がこれまでで一番大きくタイミングを読み違えたと今でも後悔していることは愛犬を亡くした時だ。18年間楽しいとき、辛いとき、そして寂しいときも一緒にいた愛犬が天国に旅立ったのだ。年老いた愛犬は、目が見えなくなり足は弱くなっていたが、食欲だけは変わらずたくさん食べていた。

しかし、旅立つ3日前から水も食事も口にしなくなった弱っている愛犬にも気づくことなく、私は朝は慌ただしく自宅を飛び出し帰りは遅くまでアルバイトをする生活を送っていたのだ。

今振り返ってみると、私は忙しいということを理由に、一緒に成長していった愛犬が老いてゆく姿をみるのが怖く逃げていたのだと思う。

硬く冷たくなってしまった愛犬は、どんなに話しかけてもどんなに撫でてもこっちを見て尻尾を振ってくれる事はなく、その後ひどい扱い方をされ移動式の火葬車に連れて行かれた。

私は愛犬がまだ元気な時に何もできず、旅立ってしまった後も何もすることができなかった。『犬が伝えたかったこと』という本の著者は、犬は先のことや昔のことにはまるで関心がなく、「“今”より大事な“将来”はあり得ない」といった感じだろうと語る。

つまり、今が一番大切な愛犬と、過去と未来に振り回されている私たち人間との間には大きなギャップがあり、それがすれ違いを生んでいたのだ。

人間は後先のことを考え行動しなくてはいけないと、様々な場面で言われることがある。しかし、犬のように一番大切なのは“今”ということを忘れてはいけないと愛犬から学んだ。

そして何より、愛犬が飼い主にまっすぐな愛情を注ぎ続けるように、日々の忙しさで大切な相手に対しての行動や言動が変わってしまってはいけないということも教えられた。

生活していく中での様々な感情を言葉や行動を勇気を出して、タイミングを逃さずにしていこうと思う。今を大切にし、過去や未来に振り回されて行動や言動を変えないことを大切に「タイミングを逃さない」という言葉を心に生活していこうと思う。

◆三浦健太『犬が伝えたかったこと』(サンチュアリ出版、2017年)

ハウスコム株式会社
八王子店:池 ひかり

<プロフィール>
出身地:神奈川 / 年齢:20代 / 趣味:お菓子作り

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