これからは「子育て環境」が一番整った地域に住む。<田村 穂>-コラム Serendipity-Vol.50

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「これからの不動産のあり方」について学生たちのアイデアが示されたハウスコム社主催のビジネスコンテスト「不動産テックを活用した部屋探しの新しいカタチ」は大盛況のうちに閉幕しました。

そこで発表されたアイデアの中で実際に採用したら大きな価値を生むだろうと感じられたのは、チーム「ウルトラソウル」が発表した、子育て環境を中心にした物件探しのサービスです。

子育て環境とひとえにいっても、学校を含め、保育園・幼稚園、塾、習い事、あるいは公園までをも含むさまざまな場があります。それらをいちいち検索してどこがいいかを比較して住む地域を決めるなんて、ただでさえ忙しい子育て世代には大きな負担になりますよね。

そういった施設と物件を一目でいっぺんに地図上で確認できるようなWEBサイトを作るというのが彼らの提案でした。

またこのサイトに、地域によって異なる出産祝い金や通院・入院の際の補助金などの行政サポートに関するデータも盛り込むことで、わざわざ各地域の役所ホームページを確認しなくても子育て支援の有無・内容がわかるようにするのです。

夫婦に子どもが生まれて引越しを考えるとき、まず住む地域を決めてから、その地域の子育て環境がどうなっているのかを確認するといった流れが一般的でしょう。しかし、こうしたサイトを設ければ、先に子育て環境の条件を選択してから、その条件ができるだけ揃っている地域の物件を選ぶこともできるというわけですね。

さらに、会員登録をしたユーザーが満足度やコメントを残せるようにして、学校や習い事、あるいは行政サービスなどについても、まるでグルメサイトのようにレビューを掲載・閲覧できるようにします。

海外に目を向けてみると、公立の学校も含めて小学校の人気ランキングが公開されている国もあります。同様に、日本の子育て世代の方々も「いい教育」を期待できる地域を選べるようになれば良いのではないでしょうか。さらに今の子育て世代の方々は「いい教育」からさらに一歩踏み込んで、「子どもに合う習い事の先生を探したい」、「いじめ対策のしっかりした学校に通わせたい」といった細かな希望が叶う環境を求めています。

そういった、もっと掘り下げた教育環境の情報というものは全国に店舗を構える私たちこそが、これから一層深く地域の子育て世代や教育施設と関わることで集めていけるものなのではないでしょうか。

お互いの顔を知り合っている人間関係から得た情報を持っている私たちだからこそ、子どもの人生を左右するかもしれない大きな岐路に立っているご夫婦に対し、自信を持って相談に乗ることができるのではないかと思います。その自信がなければ手を出してはいけないのではと感じるほどに、子どものための住まい探しは重要なのです。

ハウスコム株式会社
代表取締役社長:田村 穂

<プロフィール>
経営修士(MBA)中央大学大学院戦略経営研究科修了(榊原清則ゼミ)。中央大学商学部客員講師。大学在学中に宅建主任者の資格を取得。その後、不動産業界での経験を経て、1994年に同社入社。営業スタッフから1年で店長に抜擢される。常務取締役営業本部長を経て、2014年3月に社長に就任。賃貸仲介業から賃貸サービス業への変革を進め、人工知能などのITテクノロジーを活用したユーザー向けサービス・プラットフォーム「マイボックス」をリリース。自社のビッグデータを活用し、オープンサービス・イノベーションラボを展開。社会・地域に貢献できる不動産テック企業を目指す。

 

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