ハウスコム新店舗の役割は、お客様の問題を「解決」することではなく、「発見」すること。<田村 穂>-コラム Serendipity-Vol.46

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2018年1月13日、ハウスコムの新しい店舗が東京都府中市(京王線「府中駅」徒歩1分)にオープン致しました。今までの店舗はカウンター形式の設計になっていましたが、府中店は少し広めにお客様のスペースを確保させていただきました。もっとゆっくりとお客様のお話を聞くことで、お客様の本当に望んでいることを聞き逃してしまうことが絶対に無いよう、心して店舗運営を行っていきたいという想いが込められた新しい店舗スタイルです。

不動産の店舗というと「とにかく売り込みが激しい」というイメージを持たれている方が多いかもしれません。例えばそんなイメージをお持ちの方が、いざ「理想の物件を探そう」という時、わざわざ不動産の店舗に足を運ばれるでしょうか?今のご時世、インターネットで検索すれば簡単に物件情報を探すことができるのは、皆さん周知の事実です。

営業マンの仕事とは顧客の問題を「解決」することだと、長年言われてきました。もちろんそれが未だに重要なことに違いはありませんが、例えば不動産ポータルサイトに動画やVR内見などのコンテンツが充実し、それが当たり前になってくれば、私たち賃貸仲介業者の力を借りなくても、お客様が自分自身で問題を解決するのが当たり前になってくることでしょう。このように消費者の皆様が自分で問題を解決できるようになった今、営業という仕事のあるべき姿が変わってきていると感じられるのです。

一昔前はインターネット上に賃貸物件情報が今ほど豊富にはありませんでしたね。そのため、賃料の予算やお部屋の広さ、そしてローケーションなどお客様ごとの様々なご要望に応じて営業マンが情報を提供するということに、しっかりとした需要がありました。

これは不動産業界に限ったことではなく、旅行業界、家電業界にとっても同じことのようです。わざわざ店舗に足を運ばなくても、インターネットには情報があふれています。マウスを片手に画面を眺めているだけで夏休みの旅行先を決められますし、家を掃除するために適切な掃除機を購入することもできます。このように消費者の皆様は、自分の問題を自分で解決できる状況にあるといえるでしょう。もはや店舗やそこにいる営業マンの力を借りる必要などないかのように思えます。

しかし、それでもなお、思うことがあるのです。果たして営業マンの力は本当に必要ないのでしょうか?私たちにできることは、本当に残されていないのでしょうか?

例えば上京してきたばかりの方ができるだけ家賃を抑えた物件を探していたとしましょう。前述したように、物件を探したければ不動産ポータルサイトで探すことができます。
しかし、単純に家賃を抑えた物件なら何でもよいのでしょうか?彼・彼女の本当の目的はなんでしょうか?もし、それが「家賃コストを抑える」ことにとどまらず「家賃を含めた生活コストを抑える」ことだとしたら…?

仮にそうだとすれば、例えば、「家賃はとりとめて安いわけではないがキッチンが広く使いやすい物件を紹介したことで、進んで自炊をした結果トータルの生活コストを抑えられた」ということがありうるかもしれませんし、「平均家賃が高めな都心にある物件でもシェアハウスを紹介してあげることで家賃自体を抑えられた」ということがありうるかもしれません。

このように、単純に問題を「解決」するだけではなく、お客様自身が抱える本当の「問題」を一緒に見つけていくことが大事になってくるのではないでしょうか。様々な情報が豊富に存在する現代、営業マンは問題を「解決」するだけではなく、「発見」してあげることを新しい役割と捉えていく必要があるでしょう。

そういった意味でハウスコムの店舗も、気軽に立ち寄れるカフェのような、もっとゆっくり、伸び伸びとお客様とコミュニケーションをとらせていただける空間の方がいいのではないかと思い、今回店舗の内装を大きく変えてみた次第です。

問題を「解決」するだけではなくお客様の心の中に眠る問題を「発見」してあげるためには、すべてのお客様と、まるで自分の親や兄弟、祖父母と接するような気持ちで、賃貸物件の話だけではなくライフスタイルを含めた様々なお話を聞かせていただくことが必要なのではないでしょうか。こうすることで、お客様自身もまだ気づいていない新しい問題・ご要望を一緒に発見して、たくさんのお客様がより快適な生活を送れるようサポートさせていただければと思っております。

そういえば、インターネット通販大手のアマゾンも実店舗をオープンし、さらにアメリカに450もの実店舗を持つホールフーズ・マーケットを買収しました。

どれだけインターネットが発達しても実店舗が全く必要なくなったわけではないことは間違いありませんが、実店舗の役割は、お客さまの悩みを解決するというものから別の役割を求められるようになってきているのも一つの真実かもしれません。

ハウスコム株式会社
代表取締役社長:田村 穂

<プロフィール>
経営修士(MBA)中央大学大学院戦略経営研究科修了(榊原清則ゼミ)。中央大学商学部客員講師。大学在学中に宅建主任者の資格を取得。その後、不動産業界での経験を経て、1994年に同社入社。営業スタッフから1年で店長に抜擢される。常務取締役営業本部長を経て、2014年3月に社長に就任。賃貸仲介業から賃貸サービス業への変革を進め、人工知能などのITテクノロジーを活用したユーザー向けサービス・プラットフォーム「マイボックス」をリリース。自社のビッグデータを活用し、オープンサービス・イノベーションラボを展開。社会・地域に貢献できる不動産テック企業を目指す。

 

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