不動産テックの時代だからこそ、「ヒューマン・プレミアム」と「ローカル・プレミアム」を最大の武器に。<田村 穂>-コラム Serendipity-Vol.39

  • Twitter
  • Facebook

ハウスコム社が主催する「不動産テック これからの不動産を考える 2017 in TOKYO」が11月26日(日)、渋谷のセルリアンタワー東急ホテルで行われました。

普段はなかなかお目にかかれない家主様、毎日お世話になっている不動産・住まいの関連企業様、最新のテクノロジーに興味がある若い人たち、そして、今後の日本の不動産業に期待してくださる一般の方々など、総勢3000人以上の方にお越しいただき、大盛況のうちに無事終えることができ本当に嬉しく思っております。

ハウスコム社は来年で創立20年になりますが、このような大きなイベントを行うのは実際初めてで、なぜこのようなイベントをやろうと思ったのかと聞かれれば、ハウスコムが無事20周年を迎えるにあたり、普段お世話になっている方々に対して、直接顔を見ながら、感謝の想いを伝えたかったということが率直な一番の理由です。

もちろん、今回のイベントに来ていただいた方々はハウスコムから感謝されることを目的に来ているわけではないでしょう。最新の不動産情報をいち早く手に入れようと来ていただいた方、新しいビジネスパートナーを見つけるために来られた方、もしくは、橋下徹さんや杉村太蔵さんなどのお話を目当てに来られた方もいらっしゃるかもしれません。

しかし、人間とは不思議なもので、どのような状況でも、心のどこかで他人とのふれあいを求めており、イベント主催者側の感謝の気持ちに触れて初めて、「いいイベントだったな」、「来年もぜひこういったイベントをやってほしいな」と思うのではないかと思います。

私は基本的に感謝とは想像力だと考えており、「家主さんがこんなIoTの最新技術を知っいたら賃貸運営がラクになって喜ぶんじゃないかな」、「こんなパートナーさんと繋いであげたら、もっと賃貸の価値が上がって嬉しいんじゃないな」ということを具体的にイメージし、何ヶ月も前から頭をひねらせて準備するという行為こそが、普段お世話になっている方々へ感謝を伝えるということではないかと思います。

人間は感謝の心がないと絶対に幸せになれませんが、本当に幸せな人というのは、感謝の心を持つから幸せになれるのであって、幸せになってから感謝しようと考えていては、一生に幸せにはなれないでしょう。

そういった意味で、もう数ヶ月も前から、イベント直前の日は泊まり込みで来てくれる家主さんたちを喜ばせようと一生懸命準備してくれたハウスコム従業員およびイベント関係者の皆さんこそが、今回のイベントで一番の幸せをいただいたと言えるのかもしれません。

自分が受けた感謝や思いやりを、その相手に返すのではなく、別の3人に渡すことで世界がより良くなるという「ペイ・フォワード」の概念ではありませんが、今回のイベントで私たちが用意した感謝が少しでも多くの人たちに伝わり、その方々が仕事や日々の生活を通じて、その感謝を周りに伝えてくださったのなら、ハウスコムとしてはこれほど嬉しいことはありません。

では、ハウスコム創業以来一番大きなイベントとなった「不動産テック これからの不動産を考える 2017 in TOKYO」のメインイベントを少し振り返ってみましょう。

築年が古いからと言って家賃を下げる必要は一切ない。住人に住まいを通じて自身を表現する機会を与えてあげれば、空室はすぐ埋まる。

まず最初に、不動産ポータルサイトの裏側を知り尽くしたリクルート住まいカンパニーの三好さん、LIFULLの池本さん、そしてダイヤモンドメディアの岡村さんに「データで読み解く賃貸市場の今とこれから」というテーマでご登壇いただきました。

現在、新築はまだまだ増えていますが、SUUMOやHOME’Sのデータでも、新築の価値は築5年までは強い傾向があるのに対して、5年目以降は新築の価値がどんどん右肩下がりに下がっていく傾向にあるのだと言います。

そういった意味では、築年が古くても工夫次第では新築以上の価値を出すことは全然可能であり、築年が古いからと言って家賃を下げる必要などまったくないのだとLIFULLの池本さんは断言しておられました。

エリアで言えば、商業施設や交通の利便性、物件で言えば、ルームシェアやリノベーションという従来通りのトレンドがあるのは事実ですが、ここ5年という短期間の間に住む人のニーズがもの凄い勢いで多様化してきており、子育て層に対してはこのような物件、新しい出会いを求める若者にはこのような物件、そしてリタイアされた高齢者の方にはこのような物件といったように、エリアや物件の特色によって「ここには一体どういった人が住むのかな?」と想像力を働かせて工夫するオーナーさんとただ管理会社さんに任せっきりのオーナーさんとでは、次の5〜10年の間に勝ち負けがはっきり出てくることでしょう。

ただ、実際、自らリノベーションやDIY(専門業者ではない人がする自作や修繕のこと)を行っている人と言うのは、世の中的に見ても、全体の2割程度しか存在せず、世の中の6割近くの人は自らの家に全く手をつけていない状態で、今後も自らリノベーションやDIYを行うべきなのかよく分からないのだと言います。

アメリカのSNSサイト、リンクトインの調査によれば、近年、リンクトインの利用者が自分自身を表現するために最も頻繁に使用した単語は、なんと「クリエイティブ」という単語だったそうですが、リクルートさんでも最近UR賃貸住宅さんと共同で、高齢化が進む高島平団地でDIYを活用したリノベーションのイベントをやったところ、若者と女性がたくさん押し寄せ、そこに住む人が自分の住みたいようにカスタマイズする機会を与えて、住宅に新たな付加価値をつけることで、全然人気がなかった物件があっと言う間に埋まったという事例が数多くあるようです。

もちろん、いきなりリノベーションやDIYを許可してしまうとノコギリでガリガリ始めてしまいそうで怖いというオーナーさんもきっと多いのではないでしょうか。LIFULLの池本さんは壁に釘を打っていいという許可だけで、かなりのDIYが成り立つとし、部屋の壁紙やキッチンタイルを変えてあげるだけでも、かなりの効果があるのだと言います。

よくよく考えてみれば、戦後、裕福になった日本人は毎日違うものを食べ、毎日違う服を着て生活していますが、住居のレベルだけは長い間あまり変化していません。

現在の日本の住居は、日本が急成長を遂げた高度成長期に、住まいも電気製品や車などと同様に、古くなったら建て替えればいいという考え方で作られ、経済成長のため地方から都市に押し寄せた人達に住居を供給するために、大量の住宅供給がスタートしたことが始まりでしたから、日本もヨーロッパのようにようやく成熟社会を迎えて、住まいにも個性を求める時代がやってきたのだと言えるでしょう。

学生ビジコン決勝進出「どんな凄いアイデアも、最初はすぐに消えてしまいそうな明かりにすぎない。」

リクルート住まいカンパニーさん、LIFULLさん、ダイヤモンドメディアさんの登壇の後は、私がずっと楽しみにしていた学生によるビジネスコンテストの決勝戦で、日本大学の清水千弘先生と大阪に出張中であったリクルート住まい研究所の宗所長にも審査員としてスカイプ越しに参加していただきました。

私がこのような学生を対象としたビジネスコンテストをやろうと思ったのは、少しずつ歳を取るにつれて自分が今まで100パーセント正しいと思ってきたことに5パーセント、10パーセントの揺らぎが出始め、「もしかしたら若い人たちの方が正しいのではないか」と思う場面が、日々の仕事の中でもちょくちょく出てくるようになってきたからなんです。

もし、いま世の中で言われているように人工知能がもの凄いスピードで人間の仕事を奪っていくのだとしたら、私たちはそれよりも速いスピードで新しい仕事を作り出していかなければならないということになりますが、現在のように豊かな時代な育った若者たちは非常に素直で、強い正義感を持っているように見えますから、ビジネス的にはスキだらけだったとしても、社会を必ず良い方向に導いてくれるようなアイデアを持っているような気がしてなりません。

では、早速、予選を勝ち抜いたチーム「スターフィールド」とチーム「ウルトラソウル」のさらにブラッシュアップされた提案を見てみましょう。

まず、チーム「スターフィールド」が予選のアイデアをさらにパワーアップさせて提案してくれたのは、オーナーさん、住む人、そしていままでの部屋の履歴などをすべて見える化し、お互いの信用情報に基づいて、個人が納得した上で賃貸契約ができるようにすれば、間違いなく顧客の満足度をもっと上げることができるというものでした。

アマゾンで買い物をする時のように、ユーザーがオーナーさんの評価や前に住んでいた人の状況、そして、部屋のリフォーム歴などをすべて見られるようにし、オーナーさんも住む人の生活状況や支払い状況を知ることによって保証金や家賃を調整できるようになれば、日本の住まいのあり方は大きく変わってくることでしょうし、「儲ける」という漢字は「信じる者」と書きますから、オーナーさんからしてみても、自分の信用を見える化させることが、自然と収益アップにつながっていくというのは確かにその通りかもしれません。

住む人がいくら「家賃の支払いは遅れないようにします」、「22時以降は静かにするようにします」と言ったり、オーナーさんが契約の時だけ物件のことをよく伝え、「これからは仲良くやっていきましょう」と愛想よく振舞ってきたとしても、基本的に人の信用というものはクレジットカードの履歴みたいなもので、未来をどうするかというよりも、その人がいままで(過去)どのようなことをしてきたかを見る方が、よっぽど信用するに値します。

信用とはその人に接する安心感のことではないでしょうか。銀行員は企業の社長に対して、いくら融資するかを決める時、その社長や企業の「預金残高」ではなく、それまでその社長がどういった経営をしてきたのか、どんな取引先と、どのような付き合い方をしてきたかという「信用残高」をもとに融資の額を判断していきます。

これは住まいを選ぶ時に「貸し手」と「借り手」が存在する以上、銀行の融資と同じことですが、まだまだオーナーさんの信用、部屋の信用、そして、借り手の信用に付随する情報は見える化しておらず、お金よりも信用を貯めることの方が価値があると言われる時代にチーム「スターフィールド」が提案してくれた「すべてが見える化した住まい探し」は間違いなく需要があるサービスだと言えるでしょう。

「住んでから考える子供の未来よりも、子供の未来を想定した上で考える住まい探し」というコンセプトで「あいいく」というアイデアを提案してくれたチーム「ウルトラソウル」も予選の時に比べて、キャッシュポイントや競合分析など、さらに磨きがかかっており、私も子供を持つ親として、そして不動産仲介を運営する経営者としても、「その通りだな」と納得する部分が非常に多い、素晴らしいプレゼンでした。

近年、大学で教わったスキルは社会に出てから役に立たないからと、大学など行く必要はないのではないかという世の中の風潮があります。

しかし、経済学者からすれば、よい大学に進学することは最も割のいい投資の一つであり、大学進学はその子の将来の経済面だけではなく、健康や結婚、さらに本人の子供の人生にまで大きな影響を与えると言いますから、住まいを提供する私たちが「子供の教育環境」もセットで、住居を提案できれば、きっと素晴らしい価値を世の中に提供できることでしょう。

チーム「ウルトラソウル」がプレゼンの中でも話していたように、東京23区だけでも、子育てに関する地域の情報はものすごくたくさんありますが、区ごとにバラバラになっていて、情報を手に入れるだけでもかなりの手間と時間がかかってしまいます。

これまでの不動産サイトというのは、まずは住む地域を選択してから、その地域の情報を調べるのに対して、彼らが提案するアイデアは先に地域の周辺情報を選択した上で、住む地域を選ぶというもので、「あいいく」は自らの将来に不安を抱えながらも、これから親になっていく大学生だからこそ、ユーザーの視点に立って、発想を膨らませられる新しいサービスだと言えるでしょう。

私がチーム「ウルトラソウル」の提案で一番感心したのは、従来であれば、契約の時だけで終わってしまうユーザーとの関係をアフターケアや入園・入学金を渡すことで長続きさせ、そこからアンケートなどを使ってリアルな地域の情報を習得し、それをビックデータとして不動産投資家などに提供するという最新のテクノロジーを考慮したキャッシュポイントまでしっかり考えている点で、「あいいく」というサービス名にも非常に親近感を覚えました。

さて、チーム「スターフィールド」の提案も、チーム「ウルトラソウル」の提案も使うユーザー側の視点に立ち、非常に時代のニーズに沿ったもので、ついユーザーの使い勝手よりも利益に目がいってしまいがちな私たちにはなかなか思いつかない素晴らしいアイデアでしたが、私は審査員という立場上、どちらかのアイデアを選んで優勝チームを決めなければなりません。

清水先生と宗所長ともよく話し合ったのですが、優勝者は「すべてが見える化した住まい探し」を提案してくれたチーム「スターフィールド」に決定致しました。

本当におめでとうございます!!

素晴らしいアイデアを提案してくれたお礼と言ってはなんですが、提案してくれた「すべてが見える化した住まい探し」をハウスコムで本格的に事業化していくにあたり、「スターフィールド」の皆さんにもぜひこのプロジェクトに参加していただき、自分たちが考えたアイデアが世に出て、人々の役に立ち、そして、しっかりと収益を上げる過程を、実体験を通して経験していただければ嬉しいです。

そういった経験こそが、数年後、世の中に出て就職した時、数年後、自分で起業してビジネスを始めた時に、一番の財産になるのではないかと私は思うのです。

私は審査員という立場としては勝者を選ばなければなりませんでした。しかし、経営者という立場で考えれば、いいアイデアは1個とは言わず、すべて採用し、スピード感を持って形にすることで、どんどん新しいサービスを世の中に出していきたいと思っております。

「住んでから考える子供の未来よりも、子供の未来を想定した上で考える住まい探し」を提案してくれたチーム「ウルトラソウル」のアイデアもぜひハウスコムで事業化させていただき、チーム「ウルトラソウル」の皆さん、清水先生や宗所長のお力も借りて、世の中の仕事がテクノロジーに代行されるよりも速いスピードで新しいビジネスを生み出していこうと思っている次第です。

経営者の立場で申し上げれば、世の中のスタートアップの9割は数年で潰れると言われる通り、まだビジネス経験がない学生のアイデアはスキだらけであることが多いのも紛れもない事実です。

しかし、スティーブ・ジョブズなどの偉大な起業家が口を揃えて言うように、最終的にものすごい力を持ち、莫大な収益を上げるアイデアというものは最初は本当に小さい、小さい明かりのようなもので、それを誰か守ってあげなければ、次の時代の起業家は生まれてきませんし、若者たちはどんどん自信を失っていくばかりでしょう。

そういった自分の想いを形にしたい時には、企業の器を大いに使っていただければと思います。私たちも常に新しい感性に触れることで、ある程度の規模の組織になっても、イノベーションのジレンマに陥らず進み続けられる、そんなお互い寄り添った関係を築いていくことがアイデアを形にするスピードを何十倍も速めるのではないかと思います。

もう、その人に合った部屋を紹介するだけでは、幸せを提供できない。

そして、最後にマサチューセッツ工科大学不動産研究センター研究員、以前はシンガポール国立大学でも教えてられていた日本大学スポーツ科学部教授の清水千弘先生に「人口が減り、高齢化が進む中で日本の住宅市場はどう変化していくのか」という内容でご登壇いただきました。

ビックデータの発展により過去の様々なデータを分析していくと、日本は今まで人類が約2000年間、歴史を刻んできた中で、まだ人類が一度も経験したことのないスピードで高齢化が進んでいき、2050年には2007年に財政破綻した夕張市のように日本という国そのものが破綻してしまうことで、不動産価格も暴落してしまう可能性があるのだそうです。

しかし、それはあくまで過去のデータを元に人工知能というテクノロジーが導き出す日本の未来であって、過去のデータがグーグルやフェイスブックなどの急成長を見抜けなかったように、データが正しい未来を予測してくれるのかと言えば、それは「NO」だと清水先生はきっぱり断言します。

 

清水先生によれば、世界的な地理の特性として、おしゃれなバーや花屋、もしくはスポーツや音楽が盛んなアメニティという場所に多くの人たちが集まってきており、私たちが経済的に豊かになって文化的な消費を好むようになってきたことで、そういった新しい文化を自ら意思的に作り出せる地域では高い家賃が取れるということが世界中の様々な研究で分かってきていると言います。

また、今まで仕事から帰って寝る場所に過ぎなかった「家」という存在が、高齢化が進むことで、家で過ごす時間が圧倒的に長くなり、そういったことをしっかり考慮すれば、不動産価格が暴落することはないのではないかと清水先生は仰っておりました。

確かにデータが映し出す未来には強い説得力があり、日本の住宅市場の未来を考えると、どうしても悲観的になってしまいますが、私たちの意識や考え方一つで悲観的な未来は180度変わり、もしくは360度一周してもとに戻るかもしれないということが、清水先生が私たちにどうしても伝えたかったことではないかと思います。

 

そして、不動産業界の仕事という意味でも、人工知能が不動産価格をすべて自動で査定してくれたり、過去のデータを元にいつ物件を買って、いつ売るべきなのか、さらには、その人に合った完璧な部屋を導き出してくれるようになると、不動産価格を査定したり、その人に合った部屋を探してあげることだけでは、もう幸せを提供できなくなってしまいます。

われわれハウスコムも人工知能やIoTにはできない形で、どうやったらもっと住まいを通じて幸せを提供できるかを真剣に考えていく必要がある、恐らくこれこそが次の2〜3年でほとんど不動産業者が直面する壁であることは間違いないでしょう。

次の20年に向けて「ヒューマン・プレミアム」と「ローカル・プレミアム」

不動産ポータルサイトの座談会、学生のビジコン、清水先生の講演の他にも、元大阪府知事の橋下徹さんには現在大阪で行っている空き地を使った様々な土地活用の事例などをお話いただいたり、元衆議院議員の杉村太蔵さんには100年ライフを見通した資産運用、そして、ソフトバンクさんには最新のIoTテクノロジーについてお話をいただいたりと、業界問わず様々な方にお越しいただき、私自身もイベント主催者の立場ということをすっかり忘れて存分に楽しむことができました。

冒頭で申し上げた通り、ハウスコムは来年で創立20周年を迎えます。創立20年を目前にしてやっと日頃お世話になっている方々に面と向かって感謝を伝えることができるイベントを開催することができました。

もちろん、20年分の感謝を1日で伝えることは到底無理ですが、感謝とは、いくら心で思っていても言葉に出さなければ相手に伝わらず、感謝すればするほど私たちの人間性が高まり、感謝した分だけ、私たちは前に進めるんだということを本日のイベントを通じて改めて実感しました。

現在はグローバル化が進み、次の数十年で人間の仕事の多くがテクノロジーによって代行されると予想され、全世界ではソーシャルメディアに20億人以上がアクセスし、そして日本人の平均寿命が100歳まで延びると言われるなど、現代の差し迫った状況はハウスコムが創業した20年前とは比べものにならないほど大きく変化しているのは言うまでもありません。

恐らく、次の20年で私たちに求められるものは、これまでの20年で求められたこととは大きく違うことは間違いありませんが、グローバル、テクノロジーと言われる時代だからこそ、人間臭さを感じられる「ヒューマン・プレミアム」、地域に根付いた暮らしを支える「ローカル・プレミアム」を軸に、最新の「不動産テック」もどんどん取り入れながら、次の新しい20年に向けて前進していきたいと思っております。

松下幸之助さんは企業の循環サイクルを建設時代に10年、活動時代に10年、そして、社会への貢献時代に5年の合わせて25年を一節として、これを10節繰り返す250年計画を1932年に開いた第一回創業記念式で語りました。

来年創立20周年を迎えるハウスコムにとって、今回のイベントは社会への貢献時代の5年の序章に過ぎません。来年も、再来年も20年間、私たちをここまで育ててくれた皆さんに何か恩返しができる機会を設けられればと思っております。

経営ビジョンとは他の人に見えないものを見ることです。私たちの考えや行いが正しかったかどうか、きっと次の世代の人たちがしっかりと判断してくれることでしょう。

ハウスコム株式会社
代表取締役社長:田村 穂

<プロフィール>
経営修士(MBA)中央大学大学院戦略経営研究科修了(榊原清則ゼミ)。中央大学商学部客員講師。大学在学中に宅建主任者の資格を取得。その後、不動産業界での経験を経て、1994年に同社入社。営業スタッフから1年で店長に抜擢される。常務取締役営業本部長を経て、2014年3月に社長に就任。賃貸仲介業から賃貸サービス業への変革を進め、人工知能などのITテクノロジーを活用したユーザー向けサービス・プラットフォーム「マイボックス」をリリース。自社のビッグデータを活用し、オープンサービス・イノベーションラボを展開。社会・地域に貢献できる不動産テック企業を目指す。

  • Twitter
  • Facebook

オススメの記事