市場のニーズ、地域の特色に合わせて賃貸、民泊、DIYを選べる家主さんはこれから一人勝ちします。<田村 穂>-コラム Serendipity-Vol.38

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11月26日(日)に渋谷のセルリアンタワー東急ホテルでハウスコムが主催で行う「不動産テック これからの不動産を考える 2017 in TOKYO」の「不動産ポータルサイト座談会 データで読み解く賃貸市場の今とこれから」に登壇していただく、リクルート住まいカンパニーの三好さん、LIFULLの池本さん、そしてダイヤモンドメディアの岡村さんの3人と事前の打ち合わせを行いました。

当日は、不動産ポータルサイトの裏側を知り尽くした3人に家主様たちに向けて、最新の不動産市場の現状とDIY(専門業者ではない人がする自作や修繕のこと)や民泊なども含めて、今後は所有している物件にどういった新しい付加価値をつけていくべきなのかをディスカッション形式でじっくりお話いただきます。

現在の不動産の状況としては、新築は新築で増えて続けていますが、中古物件は中古物件で、これは賃貸として貸した方がいいのか、民泊として物件を提供するべきなのか、それともDIYで新しいコンセプトをつくり付加価値を加えるべきかを市場のニーズに合わせて、オーナーさん自身が管理会社さんに任せっきりにせず、自分でしっかり考えていく必要があるとして、ダイヤモンドメディアの岡村さんから次のようなコメントをいただきました。

「空き家というのは実はそれほど大きな問題ではないんです。ただ、物件をどう工夫するかという点においては、民泊やDIYも含めて、選択肢がどんどん増えてきています。今後は、不動産管理会社も、オーナーさんも、そして、不動産賃貸会社も自分たちで新しい付加価値を付ける努力をし、差別化をはかっていかないと、どんどん差がついて、勝ち負けがはっきりと出てくると思います。」

例えば、「住みたい街ランキング」というものがありますが、住む場所を選ぼうとする時、ただ単純に「住みたい街ランキング」で人気の街に住めばいいというわけではないように、「民泊をやった方が儲かるか?」と言われれば、それは地域や物件によって大きく異なると言わざるをえないようです。

今回のお話を聞いて、オーナーさんたちが自分たちの物件を工夫するきっかけを持ってくれたら嬉しいとして、LIFULLの池本さんからは次のようなコメントをいただきました。

「住みたい街ランキングが年々変わってきているように市場のニーズもどんどん変わってきています。民泊をやれば、儲かるというわけでも、儲からないというわけでもありません。エリアや物件によって、それぞれの可能性があって、普通に賃貸で貸した方がいい場合だって普通にあるんです。」

近年、人生の何が人々の幸せに直結しているかという研究は、業界問わず様々な分野で行われています。実際、リクルート住まいカンパニーの調査では、仕事の満足度は幸福度には直接関係しておらず、幸福度に大きく影響を与えるのは地域や恋愛、そして食生活に関する満足度で、お金自体もそれほど大きな幸せの要因にはなりませんでした。

リクルート住まいカンパニーの三好さんはただ不動産や建物というところに目を向けるのではなく、そもそも人間というのもは何に対して、一番幸せを感じるかというところを徹底的に掘り下げていくことが、物件の価値を高める一番の近道なのだと言います。

「結論から言うと、自分が親近感を持てる地域で、自分が気に入った建物に住み、家族で美味しいものを食べて、幸せに暮らしていれば、幸福度は必然的に上がっていきます。一戸建か賃貸かということなど、幸福度にはそれほど大きく関係してこないんです。」

最近では、リノベーションという言葉が普通に使われるようになってきましたが、住宅でよく使われる「リフォーム」という言葉と「リノベーション」では意味が全然違い、この違いを明確に説明できる人はあまり多くありません。

「Re-form」が住宅の形(フォーム)を作り直すことだとするならば、「Re-innovation」という単語には「イノベーション」という言葉が含まれていて、既存の建物を活かしながら、建物の使われ方(用途)や使う人(入居者、利用者)を変えることによって新しい価値を生み出すという意味が込められており、どちらかと言えば、建物のハード面よりも、ソフト面にフォーカスを合わせていく必要があります。

リノベーションという言葉をひと言で言い表せば「発想を変える」ということであり、リノベーションとは建物自体を指しているわけではないことをよく理解しなければなりません。

テクノロジーの発達により、既存の建物を使って、できることの選択肢はどんどん増えています。これからは建物という「モノのデザイン」よりも、関係性のデザイン、プロセスのデザイン、もしくは住まいを通じて何か新しいことが起こるように仕向ける仕組みをデザインするという発想がオーナーさんにも求められてくることでしょう。

そして、不動産業界自体が、どんどん新しい建物を建てて、マーケティングや広告に力を入れることで利益を上げるという新築至上主義の時代に作られたビジネスモデルから方向転換をする必要があります。

いま不動産業界に必要とされるいる人たちというのは売り込みの強い営業マンではなく、ユーザーやオーナーさんの立場に立って、建物の使われ方(用途)を考えることができるコンサルタントのような人だと言えるのかもしれません。

当日は、オーナーさん自身が世の中のニーズに合わせて意識を変えてもらい、自ら成長しようと思えるような様々な具体例を出しながらお話をしてくれるとのことです。

不動産ポータルサイトの運営者として、業界の裏も表も知り尽くしたリクルート住まいカンパニーの三好さん、LIFULLの池本さん、そしてダイヤモンドメディアの岡村さんが不動産のこれからについて語り尽くす「不動産ポータルサイト座談会 データで読み解く賃貸市場の今とこれから」は11月26日(日)の10時からスタートです。

事前申込で入場無料です。お気軽にお立ち寄り下さい。

詳しくはコチラから。

ハウスコム株式会社
代表取締役社長:田村 穂

<プロフィール>
経営修士(MBA)中央大学大学院戦略経営研究科修了(榊原清則ゼミ)。中央大学商学部客員講師。大学在学中に宅建主任者の資格を取得。その後、不動産業界での経験を経て、1994年に同社入社。営業スタッフから1年で店長に抜擢される。常務取締役営業本部長を経て、2014年3月に社長に就任。賃貸仲介業から賃貸サービス業への変革を進め、人工知能などのITテクノロジーを活用したユーザー向けサービス・プラットフォーム「マイボックス」をリリース。自社のビッグデータを活用し、オープンサービス・イノベーションラボを展開。社会・地域に貢献できる不動産テック企業を目指す。

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