新入社員入社式「企業にとって商品やサービスよりも、人が重要なのではありません。人こそが『すべて』なのです。」

4月1日にハウスコムの品川本社にて、新入社員127名の入社式を行いました。ちょうど、入社式が終わる頃に、新しい年号「令和」が発表され、次の時代を見据えた非常に印象深い入社式になったのではないかと思います。

実は、私も昭和最後の年であった昭和63年に宅建を登録し、不動産業界に入りました。まだ、生まれていなかった新入社員の皆さんには、想像もつかないかもしれませんが、当時はまだインターネットという言葉もほとんどなく、グローバル経済の影響も限定的で、何よりバブル景気の絶頂期であったため、このままいけば、日本がアメリカを抜いて、世界一の経済大国になるのではないかと世界が日本を恐れていた時代でもあったんですね。

しかし、平成に入って起こったことは、当時多くの人たちが想像していたこととは真反対のことでした。バブルは崩壊し、グローバルの競争に巻き込まれて、日本はテクノロジーの分野でも大きな遅れをとってしまったことで、今ではこれを「失われた30年」などと呼んでいます。

このような激動の時代に、ハウスコムは大東建託にお客さんを紹介する会社として生まれたわけですが、「ただ、大東建託にお客さんを紹介するだけの会社でいいのか?もっと、不動産業界で新しいものを生み出して、独自で業界を引っ張っていくべきではないか?」という想いから、ハウスコムはリフォーム、不動産テック、そして、人工知能など、営業会社という枠を超えて、どんどん新しいことに挑戦し、昨年でちょうど創業20周年を迎えました。

20年とは、人間で言えば、ちょうど成人する歳です。そう言った意味で、創業当時のハウスコムが大東建託にお客さんを紹介する会社から脱皮して、独自の文化をつくっていったように、次のハウスコムは不動産という領域からも新しく脱皮することで、住まいの様々な面から価値を提供するライフスタイル・カンパニーに生まれ変わっていきます。

そもそも、トヨタ自動車は、もともと織機メーカーの中の一部門としてスタートし、本田技研工業はもともとオートバイメーカーで、自動車事業への参入しました。

新入社員の皆さんが毎日のように使っているネットフリックスも映像ストリーミング会社ですが、現在では自分たちで映画をつくっていますし、アマゾンも最初は本だけを売っていましたが、今ではリアルのスーパーをオープンさせているといったように、ハウスコムも「住まい」という軸を中心にどんどん変化していかなければならないのです。

アマゾンが不動産業界に参入して、毎日アマゾンで買い物をしているように部屋探しをする日がすぐに来るかもしれませんから、今までの延長線上で物事を考えていては、ハウスコムに未来はないと言えるでしょう。

平成に「インターネット」の概念を日本中に広めたソフトバンクの孫正義社長が、先日ヤフーのインタビューで令和の時代は間違いなく「AI(人工知能)」の時代になると仰っておりました。

平成の時代に、パソコン、携帯電話、そして、スマホなどが普及して働き方が大きく変わったように、令和の時代には、今では想像できないほどに人工知能が働き方を大きく変えていきます。平成の初めにはわざわざ銀行にお金を振込に行っていましたが、今ではネットから数秒で振り込むことができますから、令和の時代には、人工知能が振込作業を全部勝手にやってくれているかもしれませんね。

もちろん、ハウスコムもたくさんのお金と時間を人工知能に投資しています。最近では、「人工知能が人間の仕事を全部奪う!」といったような記事をよく見かけますが、一つだけ覚えておいていただきたいのは、インターネットが奪った仕事の量よりも、インターネットが作り出した仕事の方が多いのと同じように、人工知能が奪う仕事の量よりも、人工知能が新しく生み出す仕事の方が圧倒的に多いということです。

平成最後の閉塞感が漂う年に社会人になった新入社員の皆さんと、昭和の最後のバブルに湧く年に社会人になった私とでは状況が全然違うかもしれません。

しかし、「危機」という漢字が「危険」と「機会」が組み合わさってできているように、この不安定な時代を「危険」と取るか、「機会(チャンス)」と取るかは本当に皆さん次第です。

日本人は物質的には豊かになりましたが、平成を通じて、精神的な心の豊かさが満たされていないことが浮き彫りになりました。さらにテクノロジーの進化にとってこの流れは加速していくことでしょう。

そう言った意味で、新入社員の皆さんが主役になる令和という時代は、きれいごとを抜きにして、お客さんの精神的な豊かさをどう満たしてあげられるかが、大きなキーワードになっていきます。

私は企業経営者として、モノやサービスよりも、人が重要などとは思っておりません。人こそが、企業にとって「すべて」だと思っています。

ハウスコムは、これからのビジョンとして「THE LIVE DESIGN COMPANY」地域社会で最も人によりそう住まいのデザインカンパニーを掲げて取り組んでいます。

新入社員の皆さんは、まずは一ヶ月間の新人研修で社会人としての「型」を身につけて、現場に出たら、どんどん「型破り」なことに挑戦していって下さい。

ハウスコム株式会社
代表取締役社長:田村 穂

<プロフィール>
経営修士(MBA)中央大学大学院戦略経営研究科修了(榊原清則ゼミ)。2016年度、中央大学商学部客員講師に。大学在学中に宅建主任者の資格を取得。その後、不動産業界での経験を経て、1994年に同社入社。営業スタッフから1年で店長に抜擢される。常務取締役営業本部長を経て、2014年3月に社長に就任。賃貸仲介業から賃貸サービス業への変革を進め、人工知能などのITテクノロジーを活用したユーザー向けサービス・プラットフォーム「マイボックス」をリリース。自社のビッグデータを活用し、オープンサービス・イノベーションラボを展開。社会・地域に貢献できる不動産テック企業を目指す。

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