新卒116人と富士山へ「仕事の企画は会議室で、企業ミッションは登山を通じて考える。」

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7月16日、17日に今年の新卒116名と学卒2年目、3年目、経営幹部の132名と経験豊富なベテランガイド7名で富士山に登って参りました。

そもそも富士山に登ろうと思ったキッカケは、昨年私が娘と一緒に富士山に登り、素晴らしい体験をしましたので、ぜひ会社の皆さんにもこの素晴らしさを体験してもらいたいと思い、昨年からずっと計画しておりました。

ハウスコムは「住まいを通して人を幸せにする。」という企業理念を掲げていますが、私が最近よく思うのは、私たちが何をするかという「doing」について深く考えるよりも、私たち自身がどういった存在であるかという「being」について深く考える方が大事なのではないかということです。

「売上を上げるためにこういった事を意識しよう」、「今年はこういった企画を実施していこう」などといった「doing」の部分は、毎月行われる会議の中で決めることができます。

しかし、「自分たちがどういった存在であるべきか」という命題の答えを会議で出すことは難しく、登山のような達成感のあるプロセスを通じて、じっくり考える機会を持つことができればと思い、今回の富士山を企画致しました。

戦後から高度経済成長期、バブルにかけては、自分たちの存在意義などわざわざ考えなくても、欧米の生活基準に追いついて、もっと、もっと豊かになりたいという共通の目標が日本人にはありました。

ところが、最近、新卒で入社してくる若い世代の人たちは生まれた頃から平和で豊かな時代であったため、全員に共通した働く目標を持っておらず、こういった日本一の山を登るという経験を通じて、「ハウスコムとは世の中にとってどういった存在なのか?」、「自分たちは仲間と一緒に一体どこへ向かっているのか?」などと言った存在意義を考える場を提供してあげなければなりません。

賃貸仲介業には多くの競合他社がいますから、ハウスコムが常に新しいビジネスモデルや戦略を考えたとしても、すぐに真似させてしまう可能性があるでしょう。

けれども、働く意味や自分たちの存在意義というものはなかなかコピーすることができないため、組織の総勢130人が様々なことを考えながら、山に登るということは競争力をつける上で大きな意味があることなのです。

最近では、コミュニケーションを深めるためにゴルフではなく、登山をするベンチャー企業も増えていると聞きますが、登山は長い時間を共に過ごさなくても、密の濃い時間を一緒に過ごせば、気持ちの部分で強い繋がりを持てるのだと言うことを教えてくれます。

娘と富士山に登った後にも感じたことですが、富士山の登る前と後では、新卒社員との距離がずっと近くなったような気がしました。

新卒2年目がリーダーとして頂上まで引率。経営陣は常に列の最後尾に。

今回の富士山研修では、新卒2年目がリーダーとなって、今年の新卒社員を無事山頂まで引率してくれました。

1年前に入社した時は、まだ学生気分が抜けずフワフワした感じでしたが、1年間リアルなビジネスの現場を経験し、非常に頼り甲斐のある存在に成長してくれました。

リーダーシップについて書かれた本は数多くありますが、急に天候が変わったり、グループ全員の気分やペースに常に気を配りながら時間内に山頂まで引率したという経験は、今後、営業職からマネージャー職にステップアップしていく上で、非常に良い経験になったことでしょう。

特に今回の富士山は大雨と吹雪に見舞われ、非常に大変な登山となりました。リーダーがストレスを感じていては、間違いなくグループのメンバーも同じようにストレスを感じてしまいます。

登山というのは山頂に近づけば近くほど、「もっと暖かい格好をしてくればよかった。」、「前日もっとしっかり睡眠をとっておくべきだった。」、「スティック、ライト、テーピングなど細かい部分にもっと気を配っておくべきだった。」など、本当に小さい事前の準備が自身のコンディションに響いてくるということを多くの人が今回の富士山を通じて学んだのではないでしょうか。

これは仕事でも同じことで、よく睡眠不足や準備不足なのにも関わらず、平気な顔で仕事をしている人がいますが、仕事でも登山でも、常に万全のコンディションで挑むことが、その人自身の責任であり、それ以上にチームに対しての責任でもあることをよく考えてみて下さい。

メンバーの体調や天候に気を配り、前例のない様々な問題を手際良く解決しながら、頂上を目指して精神的に登り続けていく登山はまさに会社経営の姿そのものだとも言えます。

普段、都会で生活していると、同じ職場内でも日々の忙しさに追われて素直にコミュニケーションを取れなかったりしますが、自然の中に身を置くとそれがガラリと変わり、なぜかみんな一丸となって頂上という同じ目標に向かって動き出せるから不思議です。

都会では電車で肩が当たっただけでもイラっとしてしまうのに、山ですれ違えば自然と挨拶をしています。やはり、大自然の中に入り、同じ頂上を目指しているという共通意識を持つと、普段都会では見せない人間の素直な部分が出てくるようになるのでしょう。

来年もまた富士山へ「サービスの質以上に、企業ミッションの質を上げていかなければならない。」

来年は、今年の新卒社員がリーダーとなって、来年の新卒社員を引率して登るといったようにこの富士山の研修をハウスコムの恒例行事にしていければと思っています。

こうやって若い人たちと富士山に登ってみて思うことは、働く意味やモチベーションが私たち世代の人間とは大きく違うということです。

私が社会で出た平成元年当時のモチベーションは、極端に言ってしまえばもっといい家に住みたい、もっといい車に乗りたいなどかなり分かりやすいものでした。

もちろん、いまの若い人たちも営業という職業上、常に売上を当然意識しているのですが、家はシェアハウスでいい、車は環境に優しいものを必要な時だけレンタルすればいいから、そんなことよりも、仕事を通して、もっと社会をいい方向にシフトさせたいという気持ちがすごく強いように感じます。

先日の参議院選挙の投票日にアウトドアブランドのパタゴニアが週末で大きな売上が見込めるのにも関わらず、選挙に行ってほしいという理由からお店を閉店しました。

これは目先の売上よりも、自分たちの存在意義を優先させた良い例ですが、もう必要なモノやサービスが世の中に溢れ、それがAIでどんどん効率化されている現代では「働く意味」自体が希少化してしまっているのです。

そう言った意味で、今後はお客様へのサービスの質を上げるのと同時に、「なぜ働くのか?」という企業ミッションの質を上げていかなければなりません。

今年の4月に入社した新卒社員の皆さんは、最初に一ヶ月ほどの研修を受け、5月から店舗に配属されて数ヶ月働き、いま7月の時点でやっと社会人としての自覚が出てきたところではないかと思います。

「なぜ働くのか?」という命題に対する答えは、そんなに簡単には出ないかもしれませんが、こういったタイミングで同年代の同期と一緒に富士山に登りながら、色々なことを話すことで、見えてくるものもきっとあるでしょう。

「人間」とは「人のあいだ」と書きます。つまり、人と人との間で密に接すれば、接するほどもっと人間らしくなれるという意味なのかもしれませんが、「なぜ働くのか?」という問いの答えはきっと一人でずっと考えていても見つけられません。

よく仕事は教えられても、情熱は教えられないと言われるように、私たち経験豊富な人間が若い人たちに教えてあげられるには、仕事のやり方だけで、働く意味は様々な人たちとの関わりの中で、自ら見つけていくことに本当の価値があるのです。

同じ職場で働く仲間と富士山に登ったことが、働く意味を追求するキッカケになれば、これほど嬉しいことはありません。

ハウスコム株式会社
代表取締役社長執行役員:田村 穂

<プロフィール>
経営修士(MBA)中央大学大学院戦略経営研究科修了(榊原清則ゼミ)。2016年度、中央大学商学部客員講師に。大学在学中に宅建主任者の資格を取得。その後、不動産業界での経験を経て、1994年に同社入社。営業スタッフから1年で店長に抜擢される。常務取締役営業本部長を経て、2014年3月に社長に就任。賃貸仲介業から賃貸サービス業への変革を進め、人工知能などのITテクノロジーを活用したユーザー向けサービス・プラットフォーム「マイボックス」をリリース。自社のビッグデータを活用し、オープンサービス・イノベーションラボを展開。社会・地域に貢献できる不動産テック企業を目指す。

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