家賃節約のために、住宅ローンを組んだ人ほど、支払いに負担を感じるようになる。ハウスコム株式会社 – コラム – Vol.7

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日本人は住まいを選ぶ基準として、職場へのアクセスの良さや値段、そして◯◯DKといった典型的な間取りでしか部屋を見ることができないため、欧米の人達に比べて、「住む環境」へのこだわりが圧倒的に低いんです。

特に住居を購入するための理由として一番が多いのは、「毎月家賃を払うぐらいだったら、住居を購入してローンを払った方がマシ」というものでしょう。

建築家の八納啓造さんは、「この家に住めてよかった」という充実感なしに、経済的なメリットだけを考えて、家やマンションを購入してしまった人ほど、毎月のローンの支払いに負担を感じるようになるのだと言っています。

実は、家とそこに住む人の関係は恋愛とよく似ているんです。付き合い始めたばかりの頃は、相手の良いところばかりが見えるものです。だけど、少し時間が経つと理想と現実のギャップが見え始めて、最終的には相手の嫌なところばかりが目につくようになってしまいます。

また、よく言われる話なんですが、イギリスの家は古ければ古いほど価値があります。イギリスの家の耐久年数は約77年もあります。ところが、日本の家の耐久年数が30年程度しかなく、住み始めた瞬間から家の価値が下がり始めてしまうんですよね。

実際、数十年のローンを払い終えるころには家の価値がほぼゼロになってしまいます。日本人は住居を資産と捉えるどころか、車や電化製品などといった消耗品としてしか捉えていないのかもしれません。

あるイギリス人の人類学者が日本の住居を見て回った時に、「すべて、耐乏住宅だ!」と言ったそうですが、恐らく日本人の住まいに対する意識の低さを表した的確な表現とも言えるでしょうね。

資産価値とは、20年後、30年後にあなたにとって大事なものは何かを図るものです。結局そんなものはお金で購入するのではなく、自分で作り上げていくしかないんだと思います。

■参考書籍

◆八納啓造「住む人が幸せになる家のつくり方」(サンマーク出版、2012年)◆八納啓創「なぜ一流の人は自分の部屋にこだわるのか?」(KADOKAWA / 中経出版)Kindle ◆野澤千絵「老いる家 崩れる街 住宅過剰社会の末路」(講談社、2016年)Kindle ◆井形慶子「古くて豊かなイギリスの家 便利で貧しい日本の家」(新潮社、2004年)

サービス・イノベーション室:安達

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