何もかも面倒をみることは部下の成長のチャンスを奪うこと――「自分だけがやっちゃいけない。」ハウスコム株式会社 – コラム – Vol.65

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「あ~、ダメダメそれじゃ、俺がやるから見てて」――なんて言っては部下や後輩のやることなすこと全てに手を出し口を出し、結局すべて面倒を見てあげちゃう先輩や上司、あなたの周りにはいませんか?

今日は「強いチームを作るリーダー」とはどのような人物なのか、著名人の例を挙げながら考えていきたいと思います。

元・AKB48の高橋みなみさん。彼女は2009年にAKB48のキャプテンとなり、2012年にはAKBだけではなく姉妹グループである大阪のNMB、福岡のHKTなどを含む300人以上のメンバーをまとめる総監督に就任しました。常にグループのことを考え行動する姿から、多くのメンバーが“理想のリーダー”と高橋みなみさんのことを慕っていたそうです。

そんな高橋さんが総監督になりたての頃のこと。右も左も分からず、AKBはもちろん、他地域の姉妹グループについても1人で指示を出していたそうです。でも、自分で何もかも面倒をみてしまうことは、そのメンバーが自ら考えて行動するチャンスを奪うこと。ある時それに気がついた彼女は、「任せる」ことこそがリーダーの仕事であると話しています。

「総監督になり『任せる』ことができるようになってから様々なメリットに気づきました。自分の仕事が軽減されるというのももちろんありますが、もっと大きなメリット、メンバーが成長できるということです。(中略)未来を担うのは若手メンバー。その子たちを伸ばさなきゃいけないと思った時に『自分だけがやっちゃいけない』と気づきました。」――高橋みなみさん

サッカー日本代表を初のワールドカップ出場に導いた、元サッカー日本代表監督の岡田武史さん。彼は選手を指導する時、例えば「パスばかりでなくドリブルも取り入れろ」といったような具体的な指示を出すことがなかったそうです。することはただ、みんなで試合のビデオを観ている時に「いいドリブルだな」とつぶやくのみ。そうすると、選手たちは勝手に“いいドリブル”についての議論を始めたと言います。

「リーダーに強さはいらない」の著者である三城雄児さんは、長年人事業務に携わってきました。多くの組織を見てきた三城さんが感じるのは、パフォーマンスの高いチームには必ずしも指示力のあるリーダーや仕事のデキるリーダーは必要ではないということ。むしろ、リーダーとしての素質がない人がリーダーであっても、パフォーマンスの高いチームを作ることは可能と断言しています。

リーダーがすごく仕事のデキる人だったり、すべてに口出しするような人だったりするため、他のメンバーがリーダーについていくことができず、結果チーム全体が機能不全になる現場を何度も目の当たりにしたという三城さん。リーダーはあえて「できない」部分をさらけ出し周囲に頼る方が、メンバー1人1人の責任感が高まり、結果として強いチームが出来るのだと三城さんはアドバイスしています。

いかがでしたでしょうか?

「リーダーは当然強くなければいけない」「リーダーは有能な人でなければいけない」――一般的にはそう考えられがちですが、強くて有能なリーダーがチームのパフォーマンスを下げてしまうことだってあるということです。

周囲にどんどん頼って仕事を任せることができるリーダーこそ、強いチーム作りには欠かせない人材なのかもしれません。

◆高橋みなみ 「リーダー論」 (2015年、講談社) Kindle ◆三城雄児 「リーダーに強さはいらない フォロワーを育て、最高のチームをつくる」 (2017年、あさ出版) Kindle

サービス・イノベーション室:前原

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