新しい商業店舗を出す時に、もはや勘と経験は全く当てにならない。ハウスコム株式会社 – コラム – Vol.41

  • Twitter
  • Facebook

投資家から集めた資金を不動産で運用し、賃貸収入や売却益などを資金源として投資家に配当を分配する金融商品「不動産投資信託(REIT)」が日本に登場したのは2001年のことでした。

当初は2銘柄のみだったものが現在では60銘柄近くにまで増えるなど順調に成長を続けているように見えるREITですが、その値動きを示すREIT指数は2017年に入ってから大幅な下落傾向にありました。

その原因の1つにはネット通販との競争や人口減少の影響で売上が減ってしまった商業施設の低迷が挙げられています。さらに三井住友トラスト基礎研究所によれば、2030年の消費額は2010年の水準を下回ることが予想されています。

実際、REITで保有されている商業施設全体の売上は過去12年間ずっと右肩下がりになっているそうです。顧客のニーズにピンポイントで応えることができない限り、収益率が高い、すなわち資産価値が高い商業施設を展開していくことは不可能なのかもしれません。

世界各国でデータ分析サービスを提供しているエクスペリアン社は、通信会社の協力のもと、曜日や時間帯で人の行動がどのように変化するか、年齢や性別では行動にどのような違いがあるかといったデータを集め、人が「いつ・どこに・どれくらい」分布しているかを把握できるツールを作成しました。

エクスペリアン社のツールを使うことで、平日/週末、午前/午後など細かい単位でいつ・どこに・どのような人たちが集まるのかといったことがデータによって明らかになるのです。例えばある場所に対して、「20歳前後の女性が常に多く集まる場所」ということが分かっていれば、それらのターゲットに対して、どのような商業施設にどのようなテナントを入れるかといった具体的な出店計画を立てることが可能です。

シカゴを拠点にスタートしたEnodo Score社は、こういった人口分布のデータをアルゴリズムを活用しながら分析し、どの場所にどのような商業施設を作るべきかを判断する「予測分析システム」を構築しました。

このシステムでは人口動態データに加え、どこにどのような施設があるか等の周辺環境も知ることができます。不動産業者であれば新しい商業施設の立地選定に、不動産投資家であればどの物件に投資すれば良いかの判断材料になるなど、立地選定・投資判断・テナント選定において客観的な情報に基づいた意思決定が実現できます。 

かつては勘と経験に頼るしかなかったことも、現代では客観的なデータに基づいて意思決定ができ、さらに最適な方法で課題を解決することができるようになってきているのです。

従来のやり方を踏襲し続けることは本当に最善なのか。――常にアップデートする意識を持たなければ、いつの間にか乗り遅れてしまうかもしれません。

サービス・イノベーション室:前原

  • Twitter
  • Facebook

オススメの記事

2018/10/17

「人はなぜ働くのか?」と考えることから働くことは始まる。「ハウスコム・インターンシッププログラム」

2018/10/15

「その柵を越えたら戻ってこられないかもしれない…神隠しの伝説が残る街、本八幡。」ハウスコム株式会社 本八幡店 店長 田中 博樹

2018/10/15

第二回学生ビジコン「『あなたはどうかしてる』と言われたら、いい線行っている証拠。社会経験や余分な知識がないことが一番の強み。」