「天井の高さが2400ミリメートルと2500ミリメートルとでは、まるで別世界。」VRで確実によくなる住まい探し。ハウスコム株式会社 – コラム – Vol.37

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工事完了前の未完成物件を購入する「青田買い」は、契約時期によっては希望に応じた間取り変更ができるなどのメリットがある一方で、購入するかどうかの判断材料は業者が提示するパンフレットや完成予想図のみしかないというデメリットもあります。

そんなデメリットを払拭すべく、オーストラリアのテクノロジー企業・スタートVR社は、まだ実際に存在しない物件をバーチャルの世界に建設し、ヘッドセットを使って室内の隅々まで内覧できるようにするプロジェクト「Edge28」に取り組み始めました。

ヘッドセットを装着すれば、行きたい方向に頭を動かすことで物件内を歩き回ることができます。また内を360度全方位確認することができるため、完成予想図や設計図で想像するよりも部屋の広さや天井の高さなどを「体感」することができるのです。

実は、顧客は物件紹介の写真や動画をあまり信用しない傾向にあるそうです。なぜなら完成している物件であったとしても、角度を変えて写真や動画を撮影すれば実物よりも広く感じさせたり、光の当て方次第では実物より綺麗に見せることができてしまうからです。一方、バーチャル・リアリティ技術では“実際に”物件を見てもらうことによって、こういった顧客の信頼さえも獲得できるようになると言われています。

アメリカに本社を置き不動産業界向けのバーチャル・リアリティ技術を開発しているディバース社は、バーチャル・リアリティ技術をより一層リアルなものにするために、池やプールの水面に起きる光の屈折や、時間の経過とともに変化する陽の差し具合にまでもこだわりながら研究・開発を行っているそうです。

また天井の高さが2400ミリメートルから2500ミリメートルに変わったところで、図面上その変化を感じることはできませんが、実際に立ってみるとたった100ミリメートルの差でも体感上はまるで違うのだそうです。ディバース社代表の沼倉正吾さんは「図面で伝えられない100ミリメートルの違いまで伝えられるのがVRだ」と説明しています

ディバース社は将来的に、商業施設やオフィスビル、マンションや戸建て住宅などの室内環境をリアルに感じてもらうため、室内音響のほか、ザラザラ感や冷たい・温かい、といった触覚までも感じることができるバーチャル世界の構築を目指しているそうです。今後、バーチャル・リアリティは「見る」だけのものではなくなってくるのかもしれません。

「想像」と「実物」の差を感じさせないことは、顧客の信頼を得るためにも重要なことです。バーチャル・リアリティ技術は、今後顧客と不動産会社との信頼関係を築く上で欠かせないものとなっていくでしょう。

サービス・イノベーション室:前原

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