今までの成功はすべて捨てる「リアル店舗はメディアになり、10年後のハウスコムを創る人は遊びの達人。」

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7月24日にハウスコムの創業20周年を祝う感謝祭がパシフィコ横浜で行われました。昨年の11月には渋谷のセルリアンタワーで普段お世話になっている家主様や関連企業様に感謝を伝えるイベントを開かせていただきましたが、今回は会社から従業員とそのご家族に20年分の感謝を伝えたいと思い、その日は全国のハウスコム店舗をお休みにして、従業員・ご家族約2000人に横浜にお集まりいただきました。

もう何ヶ月も前から本社のスタッフを中心に様々なアイディアを持ち寄っては「どういったイベントにしようか?」と相談し、私自身もイベントの前日まで「どうやったら感謝の気持ちを率直に伝えられるだろうか?」と考えておりましたので、当日の従業員やそのご家族の楽しんでいるを顔を見て、本当に嬉しく思いました。

今回の感謝祭は、とにかく一日中楽しんでもらって20年分の感謝を伝えることが目的でしたが、それと同時にこのイベントを通じて今後ハウスコムがどういった会社になっていくのかを従業員のご家族も含めて楽しみながら一緒に考えてほしいという気持ちが強くありました。

創業から20年、ハウスコムは170店舗にまで増え、売上は100億円を突破し、不動産会社の中でも大手企業と言われるようなり、大きな成功を納めたと胸を張ることができます。

しかし、ハウスコムの次の20年は、これまでの20年とは大きく違ったものになることでしょう。

ご存知の通り、世の中全体がスマホで繋がり、人工知能がもの凄いスピードで発展してくると、誰でもできる仕事というものは人工知能に代行されるか、海外にアウトソーシングされ、世界の一番安い地域で行われるようになります。

逆を言えば、過去私たちが行ってきた大変な仕事、例えば、お部屋の紹介、事務処理、お客様への簡単な返信などはすべて人工知能に任せることができるということでもあります。

そういった意味で、次の20年は大変な仕事や自分が苦手だと思う仕事は人工知能などに任せて、与えられた仕事をただこなすだけではなく、まだ世の中に存在していない仕事を自ら新しく創っていかなければなりません。

恐らく、これからの時代は仕事と遊びの境界線がどんどん曖昧になり、「自分も楽しみ、相手も楽しませること」ができるスキルがどんどん重要になってくるでしょう。誰かに命令されて行うのは仕事であって遊びではありません。

そういった仕事と遊びの境界線を無くすという意味も込めて、まず、午前中は、フットサルチーム、中華街チーム、クルーザーチーム、そして、動物園チームなどに別かれて、ハウスコムの従業員全員が「おもいっきり全力で遊ぶ!」ということを実施しました。

10年後の新しいハウスコムをつくる人は、遊びの達人

私は基本的に仕事のオン・オフをしっかりと分ける「ワーク・ライフ・バランス」という言葉があまり好きではありません。

仕事と家庭をしっかりと分けてバランスを取ろうと考えるのではなく、「自分は毎日会社に行って、たくさんの活力を与える人になるか、それとも会社から活力を奪う人になるか」という観点で常に物事を考えるようにしています。

仕事でしっかりと価値を提供すれば、良いお父さん・お母さんとして家に帰れますし、家で良いお父さん・お母さんとして家族から愛されれば、会社には素晴らしい営業マンとして戻って来れます。

つまり、仕事と家庭というものは「5対5」という形でバランスを取るものではないのです。

これからの働き方は職場、家庭、地域のコミュニティ、そして自分自身といったものの境界線をどんどん曖昧していく「ワーク・ライフ・ハーモニー」を意識する必要があるわけですが、まずは自分が大好きな遊びに夢中になれない人が仕事に夢中になれるわけがありませんから、感謝祭の前半はとにかく皆さんに全力で遊んでもらいました。

「与えられた仕事」は仕事ではなく作業であり、「命令されて行う遊び」はもうすでに遊びではありません。

これからの時代は真面目に言われたこと行っていくだけでは、まだ世の中に存在しない仕事を新しく創り出すことはできず、生きるために自分の頭で考えて行動していく必要があります。

生きるために自分で何を考えるかを意識するためには、仕事と遊びの境界線を無くすことで、遊びにも全力で取り組み、常に結果を求められる仕事の中にも遊びを取り入れて、まだ世の中に存在しない新しい仕事を創り出していかなければなりません。

恐らく10年後、ハウスコムが提供するサービスは賃貸紹介ではなくライフスタイル紹介になっていると思います。

本物の音楽を知らなければ、本物のスピーカーが作れないように、仕事と生活が混ざり合ったライフスタイルを充実していない人に、お客さんが望むライフスタイルを紹介することはできないのです。

どれだけ素晴らしいアイディアを出せるかは才能によるものではなく、どれだけ素晴らしい体験をするかにかかっています。

美味しいものが好きだからもっと知りたい、サッカーが好きだから、もっと地域と密接に関わってチームを増やしたいなど、物事を真剣に突き詰めていくこだわりがお客さんに提供できる価値に変わっていくのです。

新しい仕事を生み出すアイディアは常に最新の情報に目を通していれば湧いてくるものではなく、仕事のオン・オフに限らず常に日常の中で問題意識を持つことで自然と湧いてくるものですから、次の20年のハウスコムのワークスタイルは遊ぶことも立派な仕事の一つになっていくのです。

そう考えればもう仕事というものは、朝の9時から夕方の6時までの間だけに行うものではありません。きっと、ハウスコムの10年後の新しい仕事をつくる人というのは、仕事と遊びを分けて考えない遊びの達人なのでしょう。

AIが代行できることを人間が仕事としていることが、そもそもおかしい。

午前中、それぞれのグループに別れておもいっきり遊んでもらった後は、全社員約1000人とそのご家族の方々をパシフィコ横浜にお招きして、様々なパフォーマーさん達と共に20周年の歴史を振りながら、未来のハウスコムの姿について一緒に考えていきました。

パックンマックンと佐藤千晶さんの司会のもと、まず最初のパフォーマーとしてご登場いただいたのは、言葉を一切使用せず芸だけで会場を魅了する二人組「が〜まるちょば」さんで、言葉を一切を使わず会場を大爆笑させるパフォーマンスは本当に想像以上でした。

が〜まるちょばさんは海外の路上で下積みをしていた頃、自分たちの芸を収録した舞台のビデオを配っていたそうです。

しかし、まったく反応がなかったことで、自分たちのパフォーマンスは生で見てもらわないと伝わらないと感じ、自腹で大枚をはたいてスコットランドの首都であるエディンバラで公演をして、大きな賞をもらったことが成功の大きなキッカケになりました。

なぜ、が〜まるちょばさんが一言の言葉を発せずに会場を笑いの渦に包むことができたのでしょうか?

それは、が〜まるちょばさん達自身が自分たちの喜怒哀楽を最大限にステージ上で発揮して、観ていた私たちの心を動かしたからではないかと思います。

現在、不動産業界では人間の手を使わず部屋をオンライン上で探しながら、分からないことがあればAIに質問を投げて、部屋が見たければVRで内見し、実際部屋に行ってみたければスマートロックを使って一人で内見に行くといったように、テクノロジーの発展によって部屋の探し方が大きく変わってきています。

私は感謝祭の時に、全従業員とそのご家族の前で、どれだけテクノロジーが発展しても、AIを補佐役としてハウスコムは営業会社であり続けるということを伝えましたが、それは営業という仕事の中身が、今後も変わらないというわけではありません。

むしろ、私たちが想像している以上に大きく変化をしざるを得ないでしょう。恐らく、が〜まるちょばさんはもう何十回、何百回と舞台に立って同じパフォーマンスをしているのだと思いますが、感謝祭の時は、まるで初めて私たちの前で芸を披露するような新鮮さで喜怒哀楽を表現をされていました。

次世代の営業という仕事には、が〜まるちょばさんのようなAIには絶対に代行されない「ヒューマン・プレミアム」なスキルが一番大切になってきます。

よくテクノロジーが仕事を奪うということが話題に上がります。しかし、それは大きな間違いで、テクノロジーが代行できることを人間が仕事として行っていることが少しおかしいのではないでしょうか。

AIが発展すればするほど、私たちは「人間にしかできない仕事とは何だろうか?」ということをもっと真剣に考えていかなければなりません。

が〜まるちょばさんのような抜群の息遣い、喜怒哀楽の感情表現、そして、言語を一切使わないというテクノロジーには絶対に代行されないオリジナリティーこそが未来の営業に求められているものなのです。

リアル店舗はメディアになる。店舗はお客様の「出口」から「入口」へ

が〜まるちょばさんの後は、こちらもまた言語を一切使わず、中国武術、新体操、クラシックバレエ、アニメーションダンス、ジャグリング、ストリートダンスなど様々なパフォーマンスとモーショングラフィックスを融合させた次世代アーティストenra(エンラ)の皆さんに演技を披露していただきました。

中国武術にしても、新体操にしても、一人一人のプロのパフォーマンスとして十分成り立つのですが、プロとプロが融合して創り出す新しい価値はまさに企業と企業がコラボして行うイノベーションだと言うことができます。

現在、日本の不動産業界が抱える多くの問題は、不動産業界の人達だけでは解決することができません。

不動産のプロであるハウスコムと出版、商社、もしくは消費者メーカーなど、様々な分野の人たちとコラボレーションし、プロフェッショナルを連鎖させることによってまだ世の中にないものを生み出していく必要があります。

私は感謝祭でリアル店舗の大切さを語りました。もうすでにモノやサービスを提供するだけでお客さんに満足してもらえる時代は終わり、ハウスコムのリアル店舗はまさにenraさんのパフォーマンスのようにエンターテイメント化していかなければなりません。

音楽業界を見てみれば分かります。インターネット上で音楽が安く楽しめるようになればなるほど、リアルのコンサートの価値はどんどん上がっており、将来は不動産の店舗自体が「メディア化」していくことでしょう。

つまり、今までの店舗はインターネット上で反響をもらって来店していただき、お部屋を紹介して終わりという「出口」になっていましたが、リアル店舗で地域の方々や様々な業界のプロフェッショナルの人たちと協力しビジネスを「コト化」することで、リアル店舗はお客さんにとっての出口ではなく「入口」になっていくわけです。

コンビニも最初は便利な雑貨や食料品が置いてあるだけでした。しかし、今ではATMやコピー機があって、音楽やゲームが買え、宅急便や住民票まで受け取れる場所になって、時代と共に進化していったように不動産のリアル店舗も時代と共に変化していかなければなりません。

本気で生きる以外に人生を楽しくする方法があるなら教えてくれ!!

そして、enraさんのパフォーマンスの後は、日本で唯一のプロの応援団としてAKB48の総選挙でも活躍された「我武者羅應援團」の皆さんに、大きな変化の真っ只中にいるハウスコムに向けてエールをお送りいただきました。

「本気で生きる以外に人生を楽しくする方法があるなら教えてくれ!!」という團長の武藤さんの言葉の通り、まるで私たちハウスコムの20年分の感謝と未来への叫びを代弁してくれているかのようで、ハウスコム創業当初の苦労など、色々な感情が込み上げてきました。

私は感謝祭で営業、店舗に続けて、「人」の大切さを伝えました。

もちろん、「従業員が一番の宝です」という経営者は数多くいますが、私は本気でハウスコムで働いている方々の可能性を信じています。

別に無理に個性を出そうとしたり、他人と違ったように振る舞う必要はありません。常に我武者羅應援團の皆さんのように喜怒哀楽をむき出して、自分らしくあるよりも「人間らしく」あってほしいと思います。

本当に世の中に価値を提供できる人は、ハッピーに人間らしく生きて仕事をしている人だけで、毎日毎日「早く18時にならないかな」と時計ばかり見ている人に本当の価値を提供する仕事は決してできません。

人間の能力というものは不思議なもので、「100」の力を持った人が「90」の力で仕事をすると、仮にそれを1000時間続けたとしても、能力というものは確実に衰えていきます。

常に社員が能力を高め、会社が成長していくためには自分の能力以上の「120」、「150」の仕事をこなしていく必要があるのです。

ハウスコムがAIに投資すればするほど、私たちは自分の能力以上のことに挑戦してスキルを磨く必要があります。

ハウスコムが不動産テックに投資すればするほど、店舗は地域の人たちと深い関わりを持ち、ただお部屋を紹介するだけの店舗から地域の人たちを巻き込んだ「コト化」のビジネスへと発展させていく必要があるのです。

感謝祭では元サッカー日本代表の宮本恒靖さんからもお祝いの言葉をいただき、最後は女性グループアーティストによるライブで会場の盛り上がりは最高潮に達しました。

本当にハウスコムはたくさんの方々に応援していただいて幸せです。リスクがあることに挑戦すればするほど、世の中の方々が味方になってくれると言いますから、これからも賃貸仲介業だけではなく、住まいを通じて価値を提供するライフスタイル・カンパニーとして新しいことにどんどん挑戦して参ります。

ハウスコムの「変わるもの」と決して「変わらないもの」

これだけ変化の激しい時代に店舗数や売上を伸ばし、1000人の規模の組織にまで成長できたことは本当に皆さんのお陰としか言いようがありません。本当に感謝しております。

冒頭でも申し上げた通り、この20周年の感謝の気持ちをどうすれば従業員の皆さんに伝わるだろうかと、何ヶ月も前から本社の人たちや様々なイベント会社の方々と相談しながら今回の感謝祭の企画を進めてきました。

日本には創業100年を超える会社の数が世界の中でもダントツで多いと言われますが、創業100年以上続く企業の特徴をよく調べてみると「伝統の継承」すなわち「変わらないもの」と、「革新」すなわち「変わるもの」との絶妙なバランスを取っているのだと言います。

この感謝祭を通じて、皆さんに伝えたかったことは、ハウスコムにとっての変わらないものは、営業、店舗、人であり、ハウスコムにとって変化していかなければならないものは、ワークスタイル、生き方、そして最新のテクノロジーの導入なのです。

企業を20年、40年、60年、80年、そして100年と繁栄させていくためには、駅伝のように自分の走る区間をしっかり走り抜き、その時代、時代を生きた人たちが働き方やイノベーションを通じて、新しい企業文化を次の世代の人たちに引き渡していかなければなりません。

まさにいまのハウスコムは次の世代の人たちに向けて、襷(たすき)を渡すために全力で走り出したところなのです。しっかりと次の世代の人たちに委ねることに致しましょう。

ハウスコム株式会社
代表取締役社長:田村 穂

<プロフィール>
経営修士(MBA)中央大学大学院戦略経営研究科修了(榊原清則ゼミ)。中央大学商学部客員講師。大学在学中に宅建主任者の資格を取得。その後、不動産業界での経験を経て、1994年に同社入社。営業スタッフから1年で店長に抜擢される。常務取締役営業本部長を経て、2014年3月に社長に就任。賃貸仲介業から賃貸サービス業への変革を進め、人工知能などのITテクノロジーを活用したユーザー向けサービス・プラットフォーム「マイボックス」をリリース。自社のビッグデータを活用し、オープンサービス・イノベーションラボを展開。社会・地域に貢献できる不動産テック企業を目指す。

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